約 841,753 件
https://w.atwiki.jp/korimujina/pages/113.html
お福さん おふくさん 種別 狸 別名 住所 徳島県那賀郡和食町 特徴 蛭子神社に親のお六と共に棲んでいる。人を化かすことは親に負けないという。 資料 『阿波の狸の話』笠井新也
https://w.atwiki.jp/th_seiti/pages/297.html
関係あるとみられるもの 戎瓔花(東方鬼形獣) 概要 福の神である蛭子大神を祀っている。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/35586.html
A.T グラナスナル UC 自然 (2) クリーチャー ムートピア/スペシャルズ 3000 ■自分のマナゾーンの《A.T》のカードをすべての文明のカードとして扱う。 A.T ヌトリックス・ミラクル UC 自然 (3) 呪文 ■自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。自分のマナゾーンに《A.T》のカードが3枚以上あり、かつすべての文明が揃っていれば、さらにもう1枚、自分の山札の上からカードをマナゾーンに置く。 クリーチャー側はマナ染色。色事故防止に便利。火力には弱いがまあご愛敬。 呪文側は条件の厳しくなった《ミラクル》。 雑に5Cコンを強化しないように両面ともA.T指定をつけている。 名前の由来は「グラナスナル・ヌトリックス」というヒトデ。 コスト2バニラのパワーが4000(《ちんぱんじー》参照)で染色はほとんど考慮されない(《コートニー》、《暴歌の妖精》等参照)、そこからツインパクトを引けば3000になる(《暴走 ザバイク/ブンブン・バースト》参照)かなって。 フレーバーテキスト イレギュラー・レクスターズに対抗するべく、派閥の異なるA.T達が手を組む。その際、グラナスナルはつなぎとして活躍した。 関連カード 《透明妖精リリン/妖精のプレリュード》 《フェアリー・ミラクル》 《獅子王の遺跡》 《THE 大親分 鬼流院 刃/アンノウンがナンボのモンじゃ!》 カードリスト greninja 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nittoyokai/pages/39.html
【アマビエ】 アマビエは、弘化三年に熊本県の海に出現したとされる妖怪。海中から光を輝かせるなどの現象を起こし、豊作や疫病などに関する予言をしたと伝えられる。 いっぽう、アマビエと呼ばれている存在は実際はアマビコであり、人間側の誤記によって生じた名称でもある。 【疫病退散】 令和二年から令和三年にかけて、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の拡大の中、アマビエの絵画に注目が集まり「疫病退散」の妖怪として広く語られるようになった。 【アマビコ】 アマビコには海彦(*1)という表記も見られる。これはイザナギ・イザナミの間に生まれたが海へ流された恵比寿(蛭子、ヒルコ)や淡島(アワシマ)と関係が深くあると考えられる。ヒルコとアワシマは国生みの中では子として列せられておらず、不祥の子であるとされている。 ヒルコと海へ流される存在 蛭子(ヒルコ)が海に流されたのは、和西(なごし)の考え方による西解祓除である。 アマビコ(アマビエも含まれる)が現われ、予言をしたと語られる海が熊本県の海であるというのも、西の海に現われた存在ということを示している。『越前国主記』など北陸地方(福井県や新潟県)にも結び付きが見られるのは淡島(アワシマ)信仰の広がりと関係があると考えられる。 イザナミが死んだ際の葬り方と異なっている事は言うまでも無い。正しく幽界(あの世・常夜)へと送る行為と異なる事によって、その魂が容易に明界(この世)に戻って来られるようにしているのである。海の浪間は端境(はさか)であり、その水の行く先は西の海である。水子(*2)という言葉に「水」という字が用いられているのも、このような蛭子(ヒルコ)や淡島(アワシマ)の信仰に基づいている(*3)。明確な形の存在しない再び戻り来るもの(水・霞・露)に魂の乗せることに由来しているのである。 アワシマ 神話には、医薬の神である少彦名(すくなひこな)が淡島で粟茎(あわがら)に弾かれて常夜国に去ったという話が見られるが、これも「アワ」と海とを強調して繋がっている。 淡島明神は、住吉明神の妃の女神だったが、病になりうつろ舟に入れられて流され、三月三日に加太の地に流れ着いて祀られたと語られるようになった。「我頼む人の悩みをなごめずば、世に淡島の神といはれじ」という神詠と共に安産や婦人病気平癒の女神として信仰されている。(和歌山県) 淡島明神が住吉明神や女性と結びつけられたのは、加太の地が住吉の領地だった事を反映して創られた部分で、本来は少彦名の信仰であったと考えられる。北陸地方(福井県や新潟県)には、「淡島講」が広くあり、婦人病や安産の守り神として広く民間の信仰を集めていた。戦国時代末から江戸時代初期にかけて、淡島願人たちによってこの地に広められたと推定されている(*4)。 淡島(アワシマ)様には、猿の形を写した「くくり猿」という布製の人形が祈願のために供えられる習俗がある。アマビコが猿の形をしていると語られていた事との関係がうかがえる。 葦(あし) イザナギは、ヒルコが足の立たなかったのを見て、葦で造った舟に乗せて海に流したとされる。アマビコやアマビエの姿の特徴に異常な脚が見られるのも無関係では無い。 入場口
https://w.atwiki.jp/cthulhuworksmemo/pages/279.html
作品情報 作品形式 小説 著者 黒史郎 出版社 創土社 初版発行日 2015/8/20 山に捨てられた生娘のような容姿の20の男の主人公は、童子を素材に提灯を作り鬼に授ける老人と出会い、彼の仕事を手伝う。 神話要素 舞台となる山は生命を持つ古きもの。鬼や化け物が棲む。 隅の陰犬とも呼ばれる化け物「縮窖」登場。影から影に移動する。 見た目は甲殻類だが菌類に近い「月寄」登場。甲殻で出来た塔が巳辜(みこ)櫓と呼ばれる。 泡のように増殖する夜の凝りのような塊「桂幕」登場。人間の女を孕ませた。 巨蜂のような容姿で蜂ではない化け物「梅悪(ばいあく)」が言及される。人間の鼻に蛹を産み付ける。 巣からは黄金色の蜂蜜が採れる。 人心を収攬する、衣も肌も常闇を纏ったように黒い男が言及される。 蝙蝠の翼を持つ貌のない怪物「夜」と呼称されるが登場。蛇人間、蛙と魚の混ざったような深き処に棲息しそうなものの存在が言及。 鉢舐、デンダラボウ、暗螵蛸はオリジナルか?既存神話のアレンジか? 鉢舐 人間に寄生し全身で増殖後脳を舐めに頭に上る蛇身の化け物。 デンダラボウ 人間の貌を奪いひょろ長く伸びる。Hydra?ラゴゼ=ヒイヨの筒? 暗螵蛸 蟷螂の仔を宿した触手。 「異神御来迎略記」という書物が登場。異郷から氷塊に乗り現れた蛭子の物怪が翅無き異形=山の神となった旨が記されている。 老人は真の山の神は別に存在すると語る。 オシラ様。蛭子から羽化した神。託宣なき月。 十文字の形となり月光を遮る。 童提灯の灯種は赤魍魎(アカモロ)という果実から作られる。 関連 黒水村、交錯都市 -クロスシティ-
https://w.atwiki.jp/ryouhouji/pages/116.html
濡女 なまはげ 丑の刻参り 般若 山本五郎左衛門 茨木童子 おいがかり 一本だたら 白粉婆 酒呑童子 高入道 七面 家なり 乗越入道 泣き婆 [歌姫]とろ弁天 力持ち幽霊 蛭子様 [吉備津彦命]桃太郎
https://w.atwiki.jp/game_staff/pages/161.html
下野 俊典 【しもの としのり】 がんばれゴエモン ~ゆき姫救出絵巻~ (SFC / KONAMI 1991) プログラム 梅崎重治、松岡伸浩、奥田康雄、吉田晃之と共同。 T.M.N.T. タートルズ イン タイム (SFC / KONAMI 1992) Game Programmer 奥田康雄、中川栄治、森平茂樹と共同。 バットマンリターンズ (SFC / KONAMI 1993) Planner 吉本よういち、蛭子悦延、森平茂樹と共同。 Programmer 蛭子悦延、森平茂樹と共同。 1993 T.M.N.T. ミュータントウォーリアーズ SFC コナミ Action Planner TOSHINORI SHIMONO Game Planner 三好威正 Action Planner 下野俊典 Sub Planner 奥田康雄 Game Programmer TOSHINORI SHIMONO 奥田康雄, 下野俊典, 中川栄治, 山本泰弘 1998 ブレイブフェンサー武蔵伝 PS スクウェア 製作進行 / 3Dツール作成、プログラム 下野 俊典 製作進行 / 3Dツール作成、プログラム 下野俊典プログラム 山本泰弘, 岸和田聡, 後藤保, 上中直人, 野上真一, 黄仁英 ◆メインプログラマー 1999 デュープリズム PS スクウェア スペシャルサンクス 下野 俊典 2000 ベイグラントストーリー PS スクウェア Additional Program Section Additional Tool Programmer TOSHINORI SHIMONO 守屋俊, 下野俊典 ファイナルファンタジーXI (PS2, Win / SQUARE 2002) PC Client Programmer 3D Engine ファイナルファンタジーXI ジラートの幻影 (PS2, Win / SQUARE ENIX 2003) PC Client Programmer 3D Engine 武蔵伝2 ブレイドマスター (PS2 / SQUARE ENIX 2005) Special Thanks 聖剣伝説4 (PS2 / SQUARE ENIX 2006) Lead Programmer Programmer Background Level Editor ラインアタックヒーローズ (WiiWare / Nintendo 2010) Supervisor 大岩幹治と共同。 ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D (3DS / Nintendo 2011) Programming 守屋俊(D)、小林一美、蛯沢厚志、武田慎二、横浜圭、Yoshiki Ueda、Shingo Watanabeと共同。 ゼルダの伝説 4つの剣 25周年記念エディション (DSiWare / Nintendo 2011) Programming 武田慎二(D)、横浜圭、Yoshiki Ueda、Shingo Watanabe、Michihiro Sakaida、外岡高明、守屋俊、蛯沢厚志と共同。 参考 IGDA日本ゲームテクノロジー研究会(SIG-GT)第11回研究会 特許 「コンピュータ読取可能な記録媒体及びゲーム装置及びゲーム制御方法」 特許 「3次元コンピュータ画像処理のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体および影描画処理方法およびビデオゲーム装置」 『BLAVE FENCER 武蔵伝 解体真書』
https://w.atwiki.jp/nettoucm/pages/413.html
【back】1992/11/22 【forward】1992/12/06 テレビ欄 快感?激痛?美女冷凍攻撃 アノ人が熱湯に ゲスト 松本伊代 西村知美 熱湯以外 1組目 蛭子能収 2組目かも 2組目 リンク 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nettoucm/pages/421.html
【back】1993/02/07 【forward】1993/02/21 テレビ欄 細川ふみえの…にダチョウ倶楽部の…が? 松村逃げる ゲスト 熱湯以外 飯島直子が竹刀で蛭子能収を叩く 1組目 2組目 リンク 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/unkotinkonyan/pages/90.html
その若い男――少年といってもよいほどの年齢に見える――は、発車ベルの鳴り始めた電車内で、あくびを一つ、それから伸びをした。長い春休みが終わり、今日がその大学への通学の第一日目。これからの大学生活の期待から、緊張といえば大げさかもしれないが、ほどよい興奮が胸の内から溢れてくる。 やはり通勤ラッシュの時間帯とあって、狭い空間の中に人がいっぱいに押し詰められている。座って文庫本を読む余裕はなさそうに見えた。 「よお、嘉山」 不意に後ろから声をかけられ、嘉山順平はぴくりと顔の筋肉を反応させて、振り返った。 後ろには、どこかで見た覚えのある顔が、二つ並んでいる。その二人が高校時代の同級生であることに気付くまで、少しの間が必要だった。どちらも、一年生だか二年生だかのときに、クラスが同じだった程度で、あまり話したことはない。 「ああ、お前らも清明院大学か」 「おーよ。今まで必死こいて勉強したかいがあったべ?」 一人がそう言って笑った。 「一緒に行くか?」 もう一人がそう言った。 「ああ」 話すことを、なるべく最低限にとどめようとしてしまうのが、自分の悪い癖だと嘉山は思った。内心では、見知った顔を見つけてかなり気安さを感じていたのだが、それを口に出そうとは思わない。だから彼は口下手と言われるのだろう。 しばし沈黙が続いた。 「あー……髪、染めたんだ?」 一人が嘉山に向けて、会話を切り出した。嘉山の薄い茶色に染まった髪は、高校時代よりも少し長くなっていた。 「うちの学校、校則厳しかったもんな。お前らも染めてんじゃん」 嘉山はできるだけ愛想よく、笑みを見せながら答えた。 「学生鞄とか靴も、変な色で統一されてたしな」 三人の中で笑いが起きた。 13×13 riders ep.5 「なんか急にこんなのが始まったらびっくりすると思うけど、最後まで読んでね。お願い」 「でさあ。嘉山はサークルとか入んの?」 「高校までバレーやってたから、それでもいいんだけど。他に面白そうなのがあったら考えるかな」 清明院大学には、大小様々なサークルがある。高校に比べれば、当然、種類も自由度も大きく上回る。 三人は、駅から大学までの道すがら、主にそんなことを話題にしていた。 花びらの散りかう桜並木を進むと、遠方に清明院大学の研究棟が見えた。その並木通りに、新入生を目当てに多くの学生がサークルのビラ配りをしている。 「あっ。そういえば俺聞いたことある。兄ちゃんがここの四回生なんだけどさ。変なオカルトサークルには関わるなって」 一人がそんなことを口にした。嘉山も、もう一人も、興味の反応を見せた。 「なんでも部長がぶち狂ってるとかで。オカルトを馬鹿にしたらすげーキレるんだって。一度怒らせると、呪いをかけられるとか、夜道で闇討ちされるとか、いきなりキン肉バスターかけられるとか、この話を聞いた人のところに三日以内に来るとか」 「こえー。そいつ自身がもののけじゃん」 二人が前を歩き、嘉山はその後ろについて、三人は笑いながら話していた。 その三人の笑い声のうち一つが、急に途絶えたが、前の二人は気付かない。 「なあ……」 嘉山が、蚊のなくような微かな声で呟いた。 「俺達……友達だよな……?」 突然の問いに二人は戸惑った。今日までほとんど話したことがなかった相手に対して、妙なことを言うものだと思ったが、嘉山の声は真剣そのものだ。 「え……? ああ、うん。友達だと思うけど。どうしたの急に」 「ゆっくり俺の方を振り向いてくれ……」 嘉山の泣き出しそうな声が、事の重大さを告げていた。少なくとも、ふざけているわけがない。 振り向くと、間違いなく、恐ろしい光景がこちらを待ち構えている。それは確かな予感であり、その予感が恐怖となって、二人の次の行動を躊躇わせた。 いつまでもそうしていれば、いつまでも無限に恐怖が湧き出てくるだろう。二人はそう悟った。 だが、たとえ勇気を出して振り返ったとしても、そこに待っているのはもっと恐ろしいものに違いないのだ。八方塞がりとはこのことだ。 二人は、ほぼ同時に決心をした。 恐れを跳ねのけ、振り返るしかない。たとえ振り返った先にあるものが、どんなに恐ろしいものであっても。 「助けてくれ……」 嘉山の身体が、さかさになっていた。髪を振り乱した若い女が、般若の形相で、さかさまに嘉山を抱えている。首折りと背骨折りと股裂きを同時に極めるという、そう、それはまさしくキン肉バスターの体勢である。いや、女の表情を考慮に入れると、阿修羅バスターの方に近いかもしれない。 三日どころか三秒で来た。 「うわー!!」 嘉山を置いて、二人は一目散に逃げ出した。 走る二人は、遠くで、「ウギャアー!」というウォーズマンの叫びを聞いた。 「誰がぶち狂ってるですってえ?」 「俺じゃない俺じゃない! 逃げたあいつらだって! もののけって言ったのも!」 嘉山は、そのオカルトサークルの部長、青柳蛭子にヘッドロックをかけられながら引きずられていた。キン肉バスターのダメージも、まだ回復しきっていない。 「まあ、もののけはいいんだけど」 いきなりロックをといて、蛭子が微笑む。嘉山は急に寒気を覚えた。 改めて蛭子の容姿を眺めると、先程までのいかにも妖怪といった風情は薄れているようだった。 やや白目がちの三白眼だが、顔立ちは意外に整っていて、妙な愛嬌があった。その長い黒髪はあちこち跳ねて、痛んでいるのがよくわかる。なんとなく、鳥○みゆきを若くしたような印象があった。服は、紫色の変に分厚いワンピース……というより、ローブのようなものを着ていた。遠目に見ても、周囲からかなり浮いている。 「あんた一回生でしょ? あとで部室来なさいよ。絶対。来ないと殺す」 蛭子はそう言って、チラシを嘉山に手渡し、去っていった。 おどろおどろしいレイアウトで、かわいい髑髏がいくつも描かれている。全体的に黒が多すぎる。怪文書にしか見えない。 「清明院大学オカルトサークル……カーゲーベー……?」 KGBと書いてあった。 嘉山の首と背骨と股関節が、きりきりと痛んだ。 初日の講義を終えて、時刻は夕方頃。 嘉山は、くだんのオカルトサークルの部室の前に立った。サークルの活動もさることながら、あの部長に少なからず興味がわいていたのだ。 自分も物好きなものだと、そう思いながら嘉山は教室の扉を開けた。 「だーかーらー! あなたが言ってるのはアリストテレス以降の四元素説とエーテル論でしょ? ギリシャ以前からの自然科学の流れを言ってるんじゃない!」 「お言葉ですけどね、部長! 錬金術において真理を求めるに不可欠なことは、四元素だろうが五元素だろうがそんな瑣末なことじゃなく」 嘉山はパタンと扉を閉めた。 すぐにドタバタという数人の足音が聞こえ、乱暴に扉が開かれる。 蛭子と、二人の男女の計三人がそこに立っている。全員、例の変なローブを着ていた。 「入部希望でしょ? さあ入って入って」 三人に――どうやら、それが部員の全てらしい――に囲まれ、嘉山は教室内に連行された。 部室の内部には、いたるところに暗幕が引かれている。窓から中が覗けないようにしているのだろうか。それにしては、大きな鏡にも黒い布が掛けられていることに、嘉山は違和感を覚えた。 「えーっと。先程は何を討論なさっていたのですか。すさまじい気焔でしたが」 ビーカーに注がれた茶色い液体――おそらくお茶には違いないが、何のお茶かはわからない――をすすりながら尋ねた嘉山に、井上という女子部員が答える。 「賢者の石を作ろうとしてるんですが、なかなか方針が決まらないんですよぉ」 井上さんが本気であることを感じ、嘉山は笑いを通り越して恐れを抱いた。おかしいのは部長だけではなかった。 「見たところ部員が三人しかいませんが、大丈夫なんでしょうか、規定とか」 次から次へと疑問がわいてくるようだった。つっこんでもつっこみきれない。 「実はもっと人数いないと駄目なんだけど、ウチは特別に許可してもらってるんだよ。学長が、ウチの部長に恩があるからね」 見た目はかなりまともな好青年である、男子部員の小林さんがさらっと言ったことも、何気におかしい。 (こんな賢そうな人が、どうしてこんなサークルに……そもそも、優秀な工学系エンジニアを多数送り出しているこの大学に、こんな人たちがいること自体間違っている。それとも、間違っているのは俺の方なのか) 不毛な考えが、嘉山の頭の中をぐるぐる回っている。 そんな中、はっと、ある閃きが嘉山の脳を刺した。 「じゃあ別に、新入部員とかいらないじゃないですか! 三人で細々やっててくださいよ!」 どんよりと、三人の顔が一様に曇った。 「いや……だって新入部員って響き素敵じゃん……新入部員ほしいじゃん……」 「実は俺たち、全員三回生だし……去年一人も新入部員いなかったし……」 「卒業したら……このサークルなくなっちゃうんだよね……」 嘉山は、少し言い過ぎたかと、後悔した。 「この黒い布なんなんです? ただでさえ暗いサークルがもっと暗くなりますよ」 話を変えようと、嘉山は大きな鏡に掛けられている暗幕を引っ張りながら言う。 「駄目っ!!」 蛭子の、悲鳴にも似た叫びが響いたかと思うと、暗幕がずれ落ち、鏡の全貌が露わになる。その瞬間、三人の顔が急激に強張るのを、嘉山は感じた。 三人の目は、嘉山本人を見ていない。その背後の鏡に向けられている。嘉山自身も、背後にいやな気配を感じ始めていた。 「ちょっと嘉山君、後ろ見ない方がいいかな」 井上が、穏やかな声でそう言った。その優しい調子が、余計に嘉山を不安にさせる。 「ちょ……皆して俺を驚かそうとしてるんですか?」 嘉山は恐怖を噛み潰し、思い切り後ろを振り向いた。今朝の友人たちと同じように。 振り向いた嘉山が見たものは、鏡の中にいる自分自身だった。それだけなら何もおかしくはない。 鏡の中にいる嘉山は、まるで縞模様のようにスライスされ、その間の部位が抜け落ちて、向こう側が透けて見えるのだ。人体がダルマ落としにされ、多数の部位が抜け落ちたまま、人の形を保っていると言えばわかりやすいかもしれない。 嘉山は、現実にある自分の身体を確かめたが、何も異常はない。 「なんだ……これ……」 そう言って鏡に触れようとした瞬間、突如、鏡の中から全身縞模様の怪物が飛び出した。 全身に衝撃があったかと思うと、嘉山の身体は宙にあった。気付けば、蛭子に抱きかかえられている。抱きかかえられたまま、二人は床を転がり、テーブルにぶつかって止まった。テーブルの上から、ビーカーやフラスコが落ち、やかましい音を立てる。 鏡から現れた怪物は、また鏡の中へ帰っていく。 腰を抜かした嘉山を尻目に、蛭子は敢然と立ち上がると、鏡へ向け、左手を突き出した。 黒い、邪悪な煙があたりを包み込むような、そんな錯覚を嘉山は覚えた。蛭子の姿は、髑髏を思わせる異形の者へと変貌している。それも、先程の怪物よりも、もっと凶悪な姿に。 「んじゃ。行ってくるね」 異形の戦士が、井上と小林に、サムズアップを作ってみせたかと思うと、それをクイっとさかさまに向けた。どう見ても「ゴー・トゥー・ヘル」だ。 「がんばって部長!」 「負けるな部長!」 井上と小林も、同じように親指を下へ向けて応援の言葉を投げかけた。これが彼ら流のあいさつなのだろうか。 嘉山は、それを見た異形の戦士に、仮面に隠れて見えるはずのない蛭子の優しい笑顔が、重なって見えたような気がした。 そして、異形の戦士は、先程の怪物と同じように鏡の中へ吸い込まれていく。 何がなんだかわからない嘉山は、明日の晩御飯の献立を考えていた。 駆けるゼブラスカル・ブロンズを、仮面ライダードラクルのライドシューターが追う。大学内を抜け、街通りの中を二つの影が走り抜けていく。 スピード勝負に勝ち目なしとみたゼブラスカルは、並木通りの桜の木に飛び掛り、枝の弾力を利用して、雑居ビルの上に飛び乗った。そこから、屋根づたいに、ビルからビルへと飛び移っていく。ドラクルも、加速させたライドシューターを思い切り桜にぶつけ、その衝撃を利用して屋根に飛び移った。跳躍力に欠けるドラクルがゼブラスカルを追うには、こうするほかなかった。ミラーワールドだからできる環境破壊である。 ゼブラスカルは生まれ持った強靭な脚力で、ドラクルは強化されたライダーの能力で、ビルの上を駆け抜ける。 だが、基礎能力で劣るドラクルが少しずつ引き離され、ついにゼブラスカルの姿を見失ってしまう。 「あれ。どこ行ったあいつ」 街で一番大きなビルの、テナント募集の看板に腰掛けると、街の全景が見渡せる。ドラクルは、ライダーの中では決して恵まれていない視力を駆使し、全方位を注意深く探る。 「ん? なんだありゃ?」 ブックストアを出て、ブティックのショーウィンドウの前で、ゼブラスカルと銀色の獣人のようなものが戦っている。獣の戦士は、目にもとまらぬ連撃をもってゼブラスカルを卒倒させた。 「ウフフフ……ライダーめーっけ!」